「集客モデルを構築して、しっかりやっていくことの大切さもわかったのですが、
短期間でもお客さんを集めるテクニックなどあれば知りたいのですが...」
といったような声も聞こえてきそうですので、「バンドワゴン」でしっかりした集客モデルを構築するのと同時に、
短期間で集客力がアップするインディーアーティストならではの方法も今からお伝えしましょう。
ライブに行きたくなるメール・ゴミ箱行きのメール
~ファンを増やすライティングメソッド~
まずは集客に欠かせないメールテクニックをお伝えします。
ライブを誘うときに、PCやケータイのメールを使うことがよくあると思いますが、この告知文を見直すだけで、
返信が返ってきやすくなったり、実際にライブ会場に来てもらいやすくなったりします。
ポイントは3つです。
1:大切な人に向けて書く
まずメールに限らず、全てのメッセージは1対1を心がけて下さい。
〝わたし〟と〝あなた〟のやりとりだということです。
集客がうまくいっていないアーティストは、「みなさん、お元気ですか?ライブの告知です。」みたいな感じで
告知をして、反応を落としています。
そのようなメールにあなたは返信をするでしょうか?もっと言えば、返信したくなるでしょうか?
それよりも、個人的にきたメールの方が返信をするでしょうし、親近感もわいて、
「ライブに行ってみようかなー」と思いますよね。
「みなさん、お元気ですか?」より、「鈴木さん、お元気ですか?」の方が距離が近いですし、親近感もあって、
敷居も低いので、ライブに来てくれる人も多くなります。
どうしても、ライブの告知となると、宣伝を意識してしまって、相手の立場を軽視して、メールをしがちな印象を受けます。
しかし、そのような方法を続けていても、受け手としては「またライブの宣伝か...」といった感じで、そのうち読まなくなるでしょう。
郵便でくるお店やスーパーのチラシやDMなどをろくに見ずに、ゴミ箱に捨てるのと同じ心理です。
一方で、個人的に送られてくる友人や家族からの「進展」と書かれた大切な手紙は状況の違いはあれ、
必ず目を通すでしょうし、真剣に読むと思います。
自分の大切な友人、家族、恋人にメッセージを送る気持ちで、メールを送ってる、相手の立場に立って、このメールを
受け取ったらどのように感じるかを考えてみるという基本的なことを見直すだけで、驚くほどメールやDMの反応が変わり、
短期間で集客力もアップするでしょう。
そもそもの大前提として、あなたのライブに来てくれるお客さんとは、友人、家族、恋人と同じくらい大切な人だ
という心構えを持つ必要があるということも強調しておきます。
2:ひとつのメールでひとつの内容にする
反応のとれないゴミ箱行きのメールの特徴として、ひとつのメールでいろいろな案内をしているということが
あげられます。
例えば、ライブの告知なのに最後にCDの宣伝も入れたり、他のアナウンスをしたり...
相手に選択肢が多ければ多いほど、メールの反応は落ちます。
ですので、必ず一つのメールでひとつの要件にして下さい。
つまり、ライブ告知をするときは、それ以外の案内をしないということです。
メールを送る際は、相手の立場に立って、要件はシンプルにわかりやすくを心がけるとよいでしょう。
ライブに行きたくなるようなメールは、相手の立場や状況に立って、しっかり書かれています。
例えば、ライブ会場までの交通の案内やイベントの情報などが丁寧に書かれてあって、
メールを受け取る側にストレスを与えません。
わかりやすく言えば、相手が疑問に思うことを先回りして、親切に教えてあげる気遣いをするということです。
ライブのお誘いをするなら、ライブに来てほしいという内容と、それに関する情報を丁寧に教えてあげることによって、
お客さんにもわかりやすく伝わり、メールの反応もよくなります。
メール1通に対して、1つのメッセージを込めるということは、基本的なことですので「送信」ボタンを押す前に、
必ずチェックするようにして、見直してみて下さい。
3:メールの件名・送信者名を見直す
そもそもどんなにいい内容のメールを書いても、メール自体が読まれなかったら意味がないですよね?
そこで、重要になってくるのが件名や送信者名です。
まず、送信者名でよくある間違いは会社の名義やレーベル名で、送ってしまっているということです。
先ほどもお伝えした通り、メール告知文は、個人的に送られてくる大切な手紙のように書く必要がありますが、
その大切な手紙がレーベルや会社から送られてきてしまうと、
〝自分には関係ないもの〟
という印象を与えてしまいメールを開いてくれないケースもありますし、最悪の場合は迷惑メールと間違えられて、
削除されてしまう可能性もあります。
件名のポイントは、思わずメールを開きたくなる・クリックしたくなるようなものにするということです。
「あとで読むか」と後回しにされてしまうと、忘れられて結局読まれなくなってしまうことさえあります。
なぜなら、お客さんの気を引く「誘惑」がたくさんあるからです。
例えば、ケータイ電話、マンガ、テレビ、YOUTUBE、MIXIなどなど。
おもしろいものがたくさん溢れているので、「あとで読むか」と思われると、メール自体を忘れられてしまうケースが
よくあります。
ですので、他の誘惑に負けずにその場で読んでもらうためにも、強い興味を件名で引き、
当事者意識を持ってもらって、大切な人への手紙としてメール告知文を読んでもらう必要があるのです。
件名は工夫次第で開封率が変わってきますので、いろいろテストをする必要がありますが、
送信者名はすぐにでも修正できるので、ぜひ取り入れてライブの集客力アップのために役立てて下さい。
・・・
以上、あたり前のようなことですが、この3つの要素を見直してメール告知文を変えるだけで、ライブに来てくれる確率は
変わりますし、お客さんのあなたに対する印象も変わってくるでしょう。
もちろん置かれている立場や状況などによって変わってきますので、絶対ではないですが基本的なことなので、
ぜひこの機会に見直してみて下さい。
さらに、このような基本的なメールライティングを身に付けた上で、短期的に結果を出すメールテクニックをお伝えします。
この広告テクニックは「正直・誠実さ・事実」といった心理要素を突いたもので、威力は絶大です。
ライブ1週間前、3日前であったとしても効果があるテクニックです。
わかりやすいように、1900年代のトップコピーライターが書いた広告文を例をあげます。
財政難のデパートを救った「正直・誠実さ・事実」を使った有名な広告です。
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「我々は、破産寸前です。当デパートでの支払能力を超えて、125,000ドル
の負債を抱えており、この発表により、借金取り達が、債権の回収に殺到する事
でしょう。
ですが、明日あなたが、当デパートで買い物してくだされば、我々は負債の取立
てに備えて資金を用意する事ができるでしょう。もし、あなたが明日、当店で買
い物をされないなら、我々は破産手続きを進める事になるでしょう。」
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ありきたりな方法で、「セール」と声高々にアピールする代わりに、
〝なぜ〟このデパートで買い物をしてもらわなくちゃならないのか、「事実」を素直に伝えていますよね。
この広告テクニックでお客さんの心を動かし、実際に行動させ、デパートの危機を救いました。
また、別の例もみてみましょう。
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「腐るほど沢山の物が余っています。在庫一掃処分をしたいと思います。」
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これも「正直・誠実さ・事実」を使ったもので、この広告のおかげで、在庫が翌朝までに完売したと言われている広告です。
正直に伝えるのは、かっこ悪く感じるかもしれませんし、抵抗があるかもしれませんが、
だからこそ多くの人を動かすことができる強力なテクニックなのです。
どこまで正直に、誠実に、包み隠さず言えるかということがポイントですね。
このテクニックは、本気で集めたいライブ・イベントのときの最後のひと押しとして、ぜひ使ってみて下さい。
驚くほどの結果がでると思いますよ。
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ファンを引き寄せる広告テクニック
次に、アーティストにとっては欠かせない広告のテクニックについてお話しします。
この手法はフライヤーやチラシ、DMなどの反応率を30%アップさせる方法です。
逆に、これからお伝えする広告の工夫を知らないと、ただ印刷代や手間などがかかるだけで、
集客には結びつかず、自己満足な広告に終わってしまうでしょう。
ですので、ライブの集客を短期間で成功させ、ファンを増やしたいならば必ず取り入れて実践して下さい。
ライブ集客において、広告を作成するとなると、全体の仕組みを考えなければいけません。
ですが、広告全体の仕組みを整えていくために、まずはっきりさせなければならないことがあります。
それは「あなたの強み・売りは何か」、「メッセージや伝えたいことは何か」 ...つまり「核となる理念」は何かということです。
核となる理念というのは、「単なるバンドマンを越えた<アーティストとしての根本的な存在理由>」のことです。
わかりやすく言えば、あなたのアーティスト活動にとっての不変の意義ともいえます。
例えば、企業を例にとってみると、グーグルの目的は、世界中の情報を整理し、誰でもアクセスできるように
することですし、ディズニーの目的は、人々を幸せにすることです。
両社はまったく異なる企業ですが、「自分たちは何者か」「なぜこのような活動をしているのか」
についてはっきりと自覚している点では共通しています。
商品、広告、メディアが氾濫している今、改めて自分自身のアーティストとしてのミッションを明確にする必要があります。
「核となる理念」を明確にするために、まずは、実際に広告を作る前に2つの準備が必要です。
1:自分を知る
まずは「自分を知る」というところからスタートします。
自分はどんなアーティストなのか、どんな理念を持って、どんな音楽をやっているのか、どのような特徴があるのか、
なぜ音楽をやっているのか、なぜファンに音楽を届けたいのか、なぜ曲をつくり、ライブをやるのか、、、
いろいろなことを深く理解することによって、見えてくる世界があります。
まずは自分自身を見つめ直すことで、伝えたい事やメッセージ、理念などが明確になりますので、
ファンに響くよい広告を作るためにも手を抜かずに自分と深い対話をして下さい。
かの有名な孫子の兵法にも、「彼を知り己を知れば、百戦して殆うからず」とあります。
敵を知り己を知った上で戦えば、絶対に負けることはないという教えですね。
「孫子」はさらに、こう続けています。
「己を知って敵を知らなければ、勝敗の確率は五分五分である。敵も知らず己も知らなければ、必ず敗れる。」
要するに、主観的、一面的な判断への戒めであり、起こった事柄には必ず原因があるから、
ちゃんと事前準備しなさいよってことです。
・調査不足
・希望的観測
・思い込み
広告に限ったことではないですが、こんな理由で判断を誤ることが往々にしてありますよね。
諸葛孔明や武田信玄、毛沢東、ナポレオンなどが「座右の書」とした「孫子の兵法」では、
「相手の事を良く知らないでいても、自分の事を知っていれば勝つこともあり負けることもある」
とも言うくらいなので、「自分を知る」ということは歴史的観点からみても大切なことなのです。
2:ライバルを知る
次にライバルを調べます。
ライバルというと、同ジャンル・同地域の他のアーティストのことをイメージして、調べる人が多いですが、
それだけだと不十分です。
ここで言うライバルとは〝お客さんの時間を奪う全てのもの〟です。
例えば、おもしろいドラマがやっていて、そのドラマが見たいから、あなたのライブに行かないことだってありますし、
友達と映画を見に行くからライブに行くのをやめたというケースもあるでしょう。
この場合は、ドラマや映画があなたのライバルになっているということです。
わかりやすく言えば、あなたのライブやイベントと比べられているものがライバルになるということですね。
そして、あなたのメッセージを届けたいお客さんがどのようなものを好み、行動しているのか把握する必要があります。
先ほどの例で言えば、どんなドラマを好んでみて、どのようなジャンルの映画をみているのか、逆に言えば、
どのようなドラマや映画を嫌っているのかも知る必要があります。
そうすることによって、お客さんのことを深く理解でき、ライバルの広告に足りてない部分が見えてくるのです。
このように、ライバルを知り、ライバルの広告をチェックした上で、
「ライバルの広告で言ってない事は全部書く」
ということを心がけて下さい。
こうして、ライバルと差別化でき反応の高い広告を作ることができるのです。
そのためにもライバルを深く知るということがすごく大事なんですね。
・・・
この2つが「核となる理念」を明確にするために事前に準備する必要があることです。
その上で、いよいよ広告作りに入ります。
フライヤーやチラシなどの紙広告は、一般的に「0.2秒」で判断されると言われています。
一瞬で要るか要らないか、おもしろいか、おもしろくないか、判断されるということです。
お客さんの注意をひき、興味を持ってもらうためにもインパクトが大切なことは
わかって頂けると思います。
そのインパクトを出すためにも、先ほどの事前準備が大切なんです。
ですから、先ほどの「核となる理念」を基に、以下のステップで広告を作って下さい。
広告作成5つのステップ:
1、 コンセプトを決める
2、 出口を考える
3、 入り口を考える
4、 中身を考える
5、 バランスを整える
1、コンセプトを決める
“コンセプト”という言葉は、よく聞く言葉ですが、実際に意味を理解して使っている
人は少ないのではないでしょうか。
何となくわかるけれど、実際には分からない。
このような言葉は世の中に多くあります。
辞書で調べても“観念”と書いてあるだけではっきりしません。
しかし、広告作りでは「コンセプト」を最優先に考えていかなければなりません。
そうしないと、何が言いたいか分からない広告になるからです。
またコンセプトは、お客さんの感情をベースに広告を作るため、アメリカの心理学者マズローの5つの欲求段階を
踏まえて考える必要がありますし、あなたのファンになってくれそうなお客さんがどんな言葉に反応するか、
どんなイメージだったら、ひきつけられるかを考慮して作る必要があります。
2、出口を考える
広告の目的です。
先ほどのメールテクニックと同じように、出口は必ず一つでないといけません。
〝混乱した脳はNOと言う〟
は心理学の世界では有名ですので、お客さんにとってほしい行動を明確にする必要があります。
まず、お客さんにどのような行動をとって欲しいのか決めます。
電話をかけて欲しいのか、メールで予約して欲しいのか、WEBの申込フォームから注文をして欲しいのか、
ケータイのQRコードを使って申し込んでほしいのか、あなたのお客さんにあわせて、出口
を明確にします。
3、入口を考える
チラシでいうと、入口はキャッチコピーです。
キャッチコピーが小さかったり、インパクトがなかったりするチラシは多いです。
入口が目立たない家には人が訪れないように、小さい入り口では誰も気づかなく、
一瞬でゴミ扱いされてしまいかねません。
せっかく作った広告がゴミ箱行きにならないためにも、コピーライティングのテクニックが欠かせないのですが、
コピーライティングの勉強をするのは大変でしょうから、あなたのファンが反応しそうな言葉、
コンセプトを基に魂込めて書き上げればいいものができるはずです。
他の業界で興味をひくキャッチコピーがあれば、はじめはそれを参考にしてもいいでしょう。
4、中身を考える
出口と入り口が決まったら、中身を考えていきます。
中身は入り口と出口をつなぐ道です。
コンセプトをしっかりと決めずに広告を作ると、流れのない広告になり、見ている人は出口までたどり着けません。
迷い込み、最後は不信感だけ募らせて出ていくのです。
ここでは、入ってくれたお客様を迷わせずに誘導していくことが大切です。
イメージ的には小学校低学年の子供にもわかりやすく、導いていく感じです。
5、バランスを整える
コンセプトにそって、出口、入口、中身が組み立てられているか確認、修正し、余計なものは削ります。
この作業には多くの経験が必要です。
集客ツールには、チラシ、フライヤー、DMなどさまざまなものがあります。
そこで、それぞれの集客ツールの“型”にそって作り、その型はテストし、改良して、
常にバージョンアップしていくという作業を繰り返せば、あなただけのオリジナルな広告が出来上がるでしょう。
・・・
以上の5つのステップでファンを引き寄せる広告の完成です。
さらに、広告のクオリティを上げるために「受け取った人が得をする広告をつくる」という意識は忘れずにいてほしいです。
参考例をあげると、2009年の11月に幕張メッセで行われた国内最大級のダンス・イベント「エレクトラグライド」では、
出演者のレアトラックがダウンロードできるURLが印字された広告を配っていて、(ちなみに媒体は紙ではなくて、
カードのようなものでした)〝受け取った人が得をする広告〟を見事に実現していました。
ただのライブやイベントのお知らせやCD販売のアナウンスだけでなく、プレゼント的な要素もあるというのが、
受け取った人が得をする広告の一例です。
他にも13000人以上が集まった黒夢の解散ライブでも、ライブ後に「受け取った人が得をするチラシ」を配っていました。
それは、本人からの期間限定のメッセージ動画が見られるURLが記入されていたもので、
多くの熱狂的ファンがバーゲンセールのおばさんの如くチラシを奪い合っていました。
これも「受け取った人が得をする広告」の良い例です。
お客さん自ら、チラシをもらいに行くぐらいですからね。
あなたも自分がもらったら嬉しいチラシやフライヤー、DMを作ってみて下さい。
このような要素を押さえれば、今までの広告と大きな変化があることを体感して頂けると思います。
また、広告は小さくテストしつつ、いろいろ試してみて下さい。
テストを繰り返していけば、あなたとあなたのファンが喜ぶ最適な広告が見つかるはずです。
その強力な広告をあなたのライブに来てくれそうな人が行きそうなところに置いてみたり、
直接配ったりすることで、短期間でも結果がでやすくなります。
例えばカフェだったり、美容室であったり、自分と似たような音楽をやっているライブやイベントの後に配ったり...
「あなたのライブ来てくれそうな人が集まりそうなところで配る」
というのがポイントです。
ただてきとーにがむしゃらに配っても効果は半減してしまうので。
自分の魅力を十分に相手に伝えるためにも、ライバルと差別化したインパクトのある広告をつくって、
一気にファンを増やしていって下さい。
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今回、お伝えしたテクニックは地域密着で活動していくインディーズアーティストにより効果的なノウハウです。
なぜなら、小規模なので小回りがきき、お客さんと近い距離で活動できるからより効果を発揮するのです。
今日からでも実践できることですし、結果が出やすいものなので、ぜひ試してみて下さい。
実際に僕がアドバイスしているアーティスト仲間に使ってもらうと...
「今までそこまでメールに気を配っていませんでした。実践して、返事が来るようになって嬉しいです。ありがとうございます。」
「新規のお客さんが増えただけでなく、リピーターさんも増えました!」
「ライブでお客さんから話しかけてくれるようになり、やシャツCD T などのグッズの売り上げもあがりました!」
といった嬉しい声をもらっています。
次はあなたの番です。
バンド活動を一気に拡大するための集客プログラム「バンドワゴン」であなただけの集客モデルを構築し、
音楽で成功するための心構えや考え方、海外の最新のテクニック、具体的方法論を学んで、新しい音楽ライフを
スタートさせましょう。